2011年12月31日土曜日

Tuck&Pattiから学んだこと・Groove Singing

少し前に書いたトピックになりますが、改めてアップしたいと思います。
Tuck&Pattiから学んだミュージシャンにとってとても大切なこと。
みなさんもぜひ参考にしてみてください!

2006年1月6日~12日、Tuck&Patti のJapanツアーが行なわれました。
今回彼らから新しく学んだことや感じたことを中心に、僕なりの考えや感想を述べてみたいと思います。
ギタリストに限らずミュージシャンを目指す人は必見です!

タック&パティと夢の共演!
1999年奥沢君からの紹介でお会いして以来、数多くのことを与え続けてくれるTuck&Patti。
ライブに欠かさず足を運び多くのことを学ばせてもらいましたが、今年はこれまでと違う!
人生の師匠として、そして同じ音楽を愛する家族として常に背中を追いかけてきた存在の人たち。
そんなアーティストと同じステージに立てるとは!
ずっと想い続けて来た夢を叶えることができ、言葉で表せないくらいの嬉しさを感じました。
そして同時にTuck&Pattiの凄さ、奥深さを目の前で改めて見せつけられました。

<写真:Tuck&Patti live with Acousphere>
2006年1月9日、Motion Blue Yokohamaにて。
あのタック&パティと同じステージに!



グルーヴが音楽の全てを支配する
今回僕は一つのテーマを持って全てのライブを観ていました。
そのテーマとは「パティはどういうグルーヴを持って歌っているのか?」。
二人が創り出す音楽の中心に位置し、圧倒的な存在感を持って語りかけてくるパティの歌。
どうすればパティが歌うようにギターを弾くことができるのか?
アコースフィアの中で僕が常に考えているvocal guitarを確立することへの一つの答えとなるのが、パティのグルーヴ感だと思います。

僕は今回のライブ中ずっとパティと一緒に体を動かしながら歌っていました。
歌い回しを原曲から崩すところも多々あったし、英語がちゃんと聞き取れないところもありました。
それでもどうにか付いていくうちに、少しずつパティの感覚が見えてきたのです。
パティのグルーヴを自分の体に取り入れていくという感覚。
その方法を順序立てて具体的に言うと次のようになります。

a)パティの歌から大まかなグルーブを感じる。
b)グルーブに音を乗せるタイミングを掴む。
c)細かい音符のタイミングを掴む。

パティのグルーヴはまるでドラムと一緒に歌っているかのように余裕がありどっしり聞こえます。
このグルーヴ感をギターに乗せることができれば、ボーカリストが歌っているように聞こえるはずなのです!

Tuck&Pattiの3人目のメンバー
今回のツアー中、ずっと疑問に思っていたことをTuck&Pattiに質問しました。
「どうしてお二人の演奏は完璧にリンクしているのですか?」
それに対するPattiの答えは次の通りでした。

「私たちはずっとデュオで演奏しているけれど、実は3人目のメンバーがいるの。それはグルーヴなの。私とTuckの間にグルーヴが存在していて、そのグルーヴを相手にして音楽をするのよ。」

グルーヴも音と同様目に見えないので、この感覚は言葉では伝わりづらいですよね。
詳しく知りたい人は僕らのレッスンを受講してください!

Tuck&PattiやAcousphereのようなデュオ形態の音楽には、この「グルーヴの共通認識」が必要不可欠です。
一般的にリードギタリストはグルーヴの意識が薄くなりがち。
そのせいでリズムギタリストが一定のグルーヴをキープしなければならず、単調なアンサンブルになってしまいます。
リードギタリストのみなさんには『リズムギタリストよりもグルーヴィーに弾いてやる!』くらいの気持ちでグルーヴに取り組んでほしいと思います!
良いグルーヴ感を身につけられるようにがんばってくださいね!