2012年7月31日火曜日

エクササイズを作ってみました!


シングルノートのトレーニング用に使えるエクササイズを作ってみました!
1フレーズ毎にコードに割り振られていて、各フレーズはコードトーンアルペジオから始まりモードスケールで下りてくるという形になっています。
フレーズの最終音はコードの3度の音になっているので、このフレーズを弾けば自動的にコードを言い当てた雰囲気を出すことができます。

基本情報は以下の通りです。
・キーはGメジャー。
・第一音はコードのルート音、最終音は3度の音になっています。
・ぜんぶで3オクターブ半に渡るフレーズです。
・ギターのローポジションからハイポジションまでまんべんなく練習できます。
・一番下に練習方法も載せてありますのでそちらも参照してみてください!



練習は次のように行ってください。
<初心者のみなさんへ>
・最初は超ゆっくりから始めましょう。1音につきメトロノームで♪=70くらいから弾くのが良いと思います。(もっとゆっくりなテンポからでも良いです。)
・左手と右手のコンビネーションを良くする意識で取り組んでください。
・1フレーズずつ取り組んでください。急いで全部を弾こうとする必要はありません。
・左手の形や指の動きをチェックしながら弾きましょう。
・慣れてきたら少しずつテンポを上げていきましょう。
<経験者のみなさんへ>
・最初は♪=70くらいのテンポから始め、フィンガリングを確実に覚えてください。
・慣れてきたらテンポを上げていきましょう。メトロノームで5ずつくらい上げると良いと思います。
・タブ譜を見なくても弾けるように暗譜しましょう。そして弾く時は左手に注目しながら弾きましょう。
・慣れてきたら最初から最後まで止まらずに弾く練習もしましょう。集中力を養うことにも効果があります。

コード感があるとても便利なフレーズなので、エクササイズを兼ねてチャレンジしてみてくださいね!

2012年7月22日日曜日

Motion Blue Yokohamaライブ映像!

先日7月15日にMotion Blue Yokohamaで行われたAcousphereライブの模様をさっそくYouTubeにアップしました!
当日の気分が熱いうちに編集してくれた奥沢君、そして若手のみんなありがとう!
当日会場に足を運んでくださった方にはもう一度あの日の雰囲気を味わっていただきたいですし、残念ながら来れなかったみなさんにもぜひ楽しみながらご覧いただきたいです。
2回あったステージの中から少しずつアップしていきますが、まずは1曲目の「I Want You Back」からどうぞ!

2012年7月10日火曜日

今年はアプリコット、らしい。

先日ちょっとしたお祝いごとがあって、ケーキを買ってきました。
いつもは家からそんなに遠くない、老舗系のケーキ屋さんに良くいくのですが、今回はちょっと足を伸ばして札幌の有名店「パティスリー・シイヤ」へ。

この季節、美味しい果物がたくさん出てきて、ケーキの色彩もとても賑やかになりますが、このお店のイチオシはどうやらアプリコット。
砂糖漬けやドライフルーツで良くみる果物ですが生のものって意外と食べたことないかも、と思っていくつかあったアプリコットケーキの中からこれを購入。
色は鮮やかなオレンジ色。
中にはクリームチーズ系のムース、そして周りのアプリコットジュレが爽やかな酸味と甘味を付け加えていて、いかにも夏〜!というケーキでした。

あともう1つ。
こっちはちょっと変わり種で、バジルが入ったスポンジと酸っぱくないチーズの層の上にグレープフルーツなどの果物を乗せたケーキ。
バジルというとパスタとかの食事系をイメージしてしまうかもしれませんが、これは独特の香りとコクがプラスされていて大人な味わいのケーキになっていました。
オーソドックスなケーキを好む人にはちょっと冒険かもしれませんが、いろんな味を楽しみたい人にはオススメです!

近年札幌にもとても丁寧なお菓子を作るお店がたくさん出来てきたと聞きます。
東京に負けないお店を探していろいろ足を運んでみようと思います!

2012年7月5日木曜日

久々のゲスト&サポート的ライブ出演!


ここしばらくバタバタしていまして久々のブログ更新です!
その理由は友人ミュージシャンのライブへのゲスト出演でした。
先日、小樽出身で現在東京を中心に活動しているシンガーソングライター、秋山羊子さんの最新アルバム発売記念ツアーがあり、北海道内では札幌を中心に4日間あったライブの3日目にご一緒させていただきました。

曲目は7割くらいがオリジナル、残りの3割くらいがカバー曲。
独創的な世界観を持っている秋山さんの曲はどれも印象深いのですが、今回の新作がカバーアルバムということもあり、僕のリクエストで新旧織り交ぜた選曲で4曲ほど絡ませてもらいました。
曲数は少なかったですが半分サポート的な気持ちで、既存の楽曲にどう自分の居場所を作るかという久しぶりのチャレンジングな感覚!
準備段階から当日まで試行錯誤しつつ楽しく悩む日々でした。

2012年6月21日木曜日

PatMethenyLabo:Target Note Approach / unitの特性と分類

Third WindでPatが演奏している長いtarget note approachのフレーズ。
それを構成する短いフレーズ群のことを"unit"と呼ぶこととします。ここでは各unitの特性を明らかにし、フレーズとして使用するアイディアを紹介します。

まずPatがよく演奏するunitの特性を分析し、同じ特性を持つものに分類してみましょう。
unitは4音で構成されています。
赤字で書かれている数字はunitが向かう音(target note)を表しています。

●タイプA:target noteに直接アプローチするunit


薬指(a)から始まりクロマチックスケールで3音下降する。
3音目の人差し指(i)の次に隣の弦を中指(m)でハンマリングし、target noteに着地する。


人差し指(i)から始まり、すぐに隣の弦を中指(m)でハンマリングする。
それと同じ動きをもう一度繰り返し、target noteに着地する。


2012年6月12日火曜日

アメリカでのウクレレ人気!

ウクレレの生徒さんの一人であるDavidさんはアメリカ出身の方で、レッスンに通い始めてからもう5年以上になります。
毎回練習をしっかりやってきて、レッスン中に上手く弾けないときはかなり悔しがるという努力家です。
そんなDavidさんは今年の誕生日がくると93歳(!)。
それだけでもうスゴイ!と頭が下がる思いですが、そんなDavidさんからアメリカでのウクレレ事情について興味深いニュースがあったとメールをもらいました。
ウクレレはご存知のようにハワイ発祥の楽器ですが、最近はアメリカ本土の方でも人気が出てきているそうです。
NBCニュースで取り上げられていますのでぜひ映像をご覧ください!(上の画像をクリックしてください。)

日本でのウクレレ人気はすでに不動の感がありますが、アメリカ本土でも人気が出てきたとなると新しくて面白いウクレレプレイヤーがたくさん出てきそうですよね!
誰でも簡単に弾けるようになるウクレレなので、興味のある方はぜひ一度手にとって弾いてみてください!

2012年6月11日月曜日

Acousphere音源リリース情報!

アコースフィア結成当時(1999年)からしばらくの間は音源作りを完全手作りで行っていました。
自宅スタジオでレコーディングをし(これは今もですが)、ジャケットデザイン、パッケージングなども全て手作業。
DTM環境がちょうど手軽に入手できる状況が生まれたのと同じタイミングで活動を始められたことが、自主レーベルで音源をリリースしていくことの大きな手助けになってくれたと思います。
そのような時期に作ったCDが今回リリースされた「Go Go Girl」。
奥沢君作のこのピンクのジャケットが懐かしい!
リマスタリングをして更に良いサウンドに生まれ変わった音源が新鮮な響きを聞かせてくれます。
アコースフィアサウンドの原点とも言える音源、まだお聞きになったことがなかった方はぜひダウンロードしてみてください!

2012年6月5日火曜日

PatMethenyLabo:「James」アドリブ研究その4

Patが敬愛するアメリカのシンガーソングライター、James Taylorに捧げた曲「James」。
優しいメロディラインはすぐに口ずさめるくらいポップでありながら、モーダルインターチェンジを駆使したコード進行がとても印象的です。
Acousphereを始めた当初からの愛想曲ですが、いつも演奏しながら気持ちが癒されます。
Patの作曲法の奥深さと、インプロビゼーションの巧みさを絶妙なバランスで聴くことができるアルバムバージョンから、アドリブソロを1フレーズごとコピーし分析していきたいと思います。

Jamesのオリジナルアルバム・バージョンからのアドリブソロコピー、その4です。

<フレーズの説明>
・再生時間2秒
15小節目4拍目のウラ拍から始まるフレーズの、最初の4音を取り上げます。
コード進行はC#m7b5からF#7へとつながる移り変わりの激しい箇所です。
Patはこれらのコードを几帳面になぞるのではなく、重要なポイントに絞って演奏しています。
Patの音使いはF#、G、A#、C#となっていますが、これらの音をどのように解釈すれば良いでしょうか。
C#m7b5からみると4度、b5度、6度、ルートとなります。
F#7からみるとルート、b2度(=b9度)、3度、5度となります。
両者を比べてみると、F#7(b9)のコードトーンを弾いていると考えるのが一番シンプルだと思います。
Patはこの場合(流れの早いコード進行のとき)無理に全てのコードを弾こうとせず、印象的なコードに絞りフレーズをくっきり聴かせているということが言えると思います。


2012年5月25日金曜日

春の蝉

今朝、家の駐車場にたたずんでいるのを見つけました。
天気も良いし飛んでみよう!と思ったけれど、途中で疲れちゃったんじゃないですかねw。
目の下と羽に緑色の模様がある、エゾハルゼミという種類です。
名前の通り春真っ盛りの時期に鳴きます。
顔はやっぱりバルタンに似ているのですね。

2012年5月19日土曜日

お手軽iMovie活用アイディア&ギターアレンジ記録方法について


MacやiPadに標準でインストールされているiMovieという動画編集ソフト、みなさんはお使いになっていますか?
本格的な映像編集をするのであればやはりFinal Cutなどが何でも出来るので、iMovieの出番は意外と無いというのが本音ですが、気楽に使うのであれば重宝するソフトです。
ということでiMovieの活用方法を一つご紹介したいと思います!

iMovieはビデオカメラやデジタル一眼などの動画を読み込んで映像作品を作れるソフトです。
その良さは何と言っても手軽なところ。
いらない場面はカットするとか、これとこれをくっつけてとか、動画のコマを見ながら簡単に出来てしまいます。
外出時に撮った映像をすぐにビデオ化できるのでホームユースで使っている方もたくさんいることでしょう。
今回ご紹介したいのはこれとはちょっとだけ違った使い方で、Macなどに搭載されているカメラを使う方法です。
FaceTimeやSkypeで使うことのあるウェブカメラですが、iMovieを使えばMacの前にいる自分の姿を録画できます。
僕はこの機能をギターのアレンジを考えるときなどに使っています。

2012年5月13日日曜日

春の鳴き声


 ちょっと恐い写真の後のお口直しにw

この時期の藻岩山近辺では頻繁にウグイスの鳴き声を聞くことができます。
たまに枝に止まっているのを見ると、やっぱりウグイス色をしてるんだなぁと認識するのですが、鳴き声もやっぱりホーホケキョなんですよね。

ようやく雪も融けて、良い季節になってきました。

春の来客

ちょっと肌寒いけれど穏やかな日曜日の朝、思いがけない来客に驚きました。
そう、スズメバチですwww
藻岩山の麓なので居ることは知っていましたが、まさか窓から入り込んでくるとは。。
気温が低かったのが幸いして動けなくなっていたところを外に逃がすことが出来ました。
まさに、安堵の溜め息。
今年は既に他の場所でもハチが出たと話を聞きましたし、ちょっと多いのかもしれません。
山近辺にお住まいの方はくれぐれもご注意を。

あなた達は、山の中で暮らしてください!
お願いします。

2012年5月1日火曜日

PatMethenyLabo:Target Note Approach / 調性感と無調性感"

Third Windで使われているtarget note approachフレーズの音使いを分析していきましょう。まず一番肝心なtarget noteについて。フレーズの一番最後の音はDbで終わっていますが、これは次の音「C」へのアプローチです。この「C」を演奏した瞬間、それまで分からなかったCマイナーキーの雰囲気が戻ってくるのが分かります。


さて、ここからがtarget note approachの一番面白いところです。一度target note approachのフレーズを弾き始めたら、キーの雰囲気、つまり調性感は無くなってしまうのです!伴奏のコード進行があろうがなかろうが同じです。フレーズを弾いている最中はコード感、調性感は皆無で、あるのは「無調性感」のみです。これは「クロマチックスケール感」とも言えます。各unitの音使いやpolyunitのつながりには必ずクロマチックスケール、もしくはクロマチックな動きが含まれている。それがフレーズ全体の響きに大きく影響しているのです! 


2012年4月25日水曜日

ストラップの選び方ワンポイントアドバイス

みなさんがストラップを選ぶときのポイントは何ですか?デザイン、色使い、素材、長さ、フィット感などいろいろありますが、僕がちょっとこだわっているポイントを紹介したいと思います。 

まず基本的に、あまりデザインの派手過ぎないものを選ぶようにしています。ブラック一色のシンプルなものが多いですね。特に理由はなく完全に個人的な趣味によるものです。素材としては革製、ファブリック製、ナイロン製、ウレタンパッドが入っているものなどがあり、使い心地がそれぞれ違います。一時期ウレタンパッド入りのものを好んで使っていましたが、肩への負担が少なくてなかなかオススメですよ。

現在はほとんど全部のギターに革製のものを付けていますが、同じ革製のストラップでもちょっとした違いがあります。ここが僕のこだわりポイントなのですが、ストラップの裏側、つまり肩に当たる部分が「素の」革素材になっているものが自分には1番合っていると思っています(写真をご覧ください)。
その理由ですが、鞣(なめ)してある革だとツルツルしているので滑りやすく、ギターの角度も変わりやすくなってしまいます。僕はなるべくいつも同じギターの角度をキープしていたい方なので、ストラップの裏側が滑りずらい、鞣していない「素の」革素材のものを探して使っているというわけです。 


この辺りは人それぞれの好みや演奏スタイルにも依るところだと思います。ギターを派手に動かしながら弾きたい人はストラップが滑りやすい方が良いと思います。ちょっとしたポイントではありますが意外と演奏性に関わってくるところだと思いますので、みなさんもちょっと気にしながらストラップを選んでみてくださいね!

2012年4月14日土曜日

How to play マッフルストローク

マッフルストロークとは。。。
弦に左手がふれている状態で、音程がなくチャッという弦を弾く音だけを出すストロークをマッフルストロークといいます。マッフルストロークをストロークのパターンに混ぜて弾くと、アクセントが付いて生き生きとした演奏になります。骨太なロックやフォークなどでは欠かせないサウンドです。右手のパームで弦をミュートする方法、左手でコードフォームを押さえる代わりに弦をミュートしてストロークする方法、その両方を合わせて使う方法があります。
ここではマッフルストロークの代表的なパターンをジャンル別に紹介します。

■ロック的パターン
1小節のパターンによる譜例です。王道のロックサウンドのバッキングパターンです。全編ダウンストロークのハーフミュートで弾き、バツ印のところでマッフルストロークを使います。アクセントを意識してメリハリを付けられるとダイナミックな演奏になります。

2012年4月8日日曜日

アドリブ研究:II-Vコード進行の応用フレーズ by Wes Montgomery

僕がこれまで耳コピーをし、蓄えてきたアドリブフレーズを紹介します。指使いやニュアンスなど演奏における注意点の他に、音使いのアナライズも解説しています。ぜひアドリブのアイディアを広げる参考にしてください!


■フレーズの概要
Wes Montgomeryは現代ジャズギタースタイルの基礎を生み出した伝説のギタリストです。オクターブ奏法、右手の親指だけを使った演奏方法、ダイナミックなアドリブの組み立てなど特徴的な部分は数多くありますが、忘れてはいけないのが一つ一つのフレーズがとてもメロディアスであるという点。今回のフレーズはジャズに典型的なコード進行のII-V-Iの箇所で出てくるものですが、Be-Bopの流れを受け継いだ正統的なフレーズを学んでください。


2012年4月5日木曜日

PatMethenyLabo:Target Note Approach、Third Wind研究と"unit"

ここではtarget note approachで演奏されたフレーズを分析し、どのようなコンセプトが含まれているのかを考察してみたいと思います。実際に演奏された映像と譜例をご覧ください。DVD "More Travels" に収録されている「Third Wind」から、前半のテーマが終わり、アドリブに入る直前に演奏されているtarget note approachフレーズです。(再生時間 1分38秒)



4小節に渡って16分音符で怒濤のように弾かれていますね!この長いフレーズの中にtarget note approachの仕組みを明らかにする重要な要素が含まれています。まずTAB譜を見ながら弾いてみましょう。(大きく見るには画像をクリック!)


2012年3月23日金曜日

エレガットのサウンドメイク・アイディア

ここ最近いろいろなメーカーからクオリティの高いエレガットが発売されていますね。ソリッドボディならGodin、Sadowsky、アコースティックボディならTaylor、Larrivee、そして元祖エレガットとも言うべきGibsonなどなど。オーソドックスに伴奏に使ったり、リードギターとして使ったり、いろいろな使い方ができるのがエレガットの強みです。そんなエレガットのサウンドメイクで僕が行っているアイディアを紹介したいと思います。

そもそもエレガットとは、クラシックギターに張ってあるのと同じガット弦の振動を特殊なピックアップで拾い、エレキギターのようにPAやアンプから出力できるギターです。ガット弦の太く温かな音色を使えるのはギタリストの表現方法としてとても有効だと思います。ソリッドボディとアコースティックボディでキャラクターの違いはありますが、「ピエゾピックアップ」で弦振動を拾っているという点が共通しています。

2012年3月21日水曜日

PatMethenyLabo:Target Note Approachの演奏例

ここではtarget note approachを使って演奏されたフレーズの実例を挙げてみたいと思います。第9回モントリオール国際ジャズフェスティバルにてSteve Swallow(ベース)、Bob Moses(ドラムス)とのトリオで演奏した映像をご覧ください。曲はブラジルの伝説的シンガーソングライター、Milton Nascimento作曲の「Vera Cruz」。アドリブの最初(1分35秒)で弾かれているフレーズです。










2012年3月16日金曜日

PatMethenyLabo:トライアドとTarget Note Approach

Patのアドリブの中で一番特徴的なのはtarget note approachです。他のギタリストとは全く異なるアプローチであり、他のジャズプレイヤーとも全く異なるアプローチであると言っても良いかもしれません。Patがなぜこの奏法に行き着いたのか、1992年に行われたインタビューの言葉を引用しながら考察していきたいと思います。

Q:あなたのプレイには多くのクロマチックノートが含まれていますね。」
Pat:長い時間をかけてアドリブを勉強してきたミュージシャンは誰でも、どうにか12音全てを常に使えるようにならないかというアイディアに最終的に行き着くんだ。そしてその先のステップは、実際に12音全てを使い始めることなんだ!最初はとても違和感があるよ。でもその部分のアドリブ言語を深く掘り下げてきたColtraneなどの演奏をたくさん聞けば、自分でもちゃんと聞けるようになってくるものだよ。」

2012年3月13日火曜日

自分に合ったギターを探そう!

世の中にはすごくたくさんの種類のギターがあります。 その中から自分に合ったギターを見つけるためには どんなギターがどんな音楽に合っているのか? を知る必要があります。 「これからギターを始めたい!」という人も、 「新しいギターを買いたい!」という人も、 まずこのページをご覧になってください! きっといいアイディアが浮かんでくるはずです!
では代表的なギターを例に挙げて、 それぞれのギターの特徴を説明したいと思います。

アコースティックギター(スティール弦)
いわゆる「アコギ」と呼ばれているタイプのギターです。スティ ール弦(鉄弦)の艶やかできらきらした高音と密度の濃い低音が ボディ全体を共鳴させて豊かなサウンドを生み出します。ストロ ークでガシガシ弾いたりアルペジオなどの指弾きで繊細に爪弾い たりなど、その音楽スタイルによっていろいろな奏法が生み出されてきました。またボディを作っている木材の種類で音質が大きく左右されるので、何の木を使っているのか?というところに注目してみると面白いと思います!

写真:Collings OM2H。その小さめのボディからは 想像もできない程の鳴りと、まさに「色っぽい」サウンドが素晴 らしい楽器です。戦前のマーティンを手本に、改良を加えたという作り方にその秘密があるのでしょうね。

2012年3月11日日曜日

ピックの使い方基本講座

指弾きと並んで大切なテクニックがピック弾きです。ピックは慣れるまでなかなか扱いにくいものですが、コツをつかめば大丈夫!ピック弾きを上手くできるようになる方法を紹介します。

右手の形をしっかり作ろう!
単音ピッキングをするために一番最初に大切なのは、「安定した右手の形を作る」ということです。1本1本の弦をきちんと弾けるようになるために、まず次のように右手の形を作りましょう!

ピックを握り、右手を弦の弾きたい場所の真上に持ってきます。このときピック、手首、指は弦に触れないで、浮かせたままにしておきます。

2012年3月8日木曜日

PatMethenyLabo:パットはなぜ薄いピックを使うのか?

~幼少期の音楽体験から現在につながるPatの感性~

Patが使うピックはティアドロップ型で、厚さが0.5mm程度のものが多いようです。
以前はJim Dunlop製で厚みが0.46mm、普通のプラスチック素材のものを使っていました。
現在は同じくJim Dunlop製の厚みが0.5mm、tortex素材のものを使うことが多いようです。
ピックの好みはギタリストそれぞれで違いますが、なぜPatはこのような薄いピックを好んで使っているのでしょうか?
理由は薄いピックが持っているキャラクターにあると思います。
以下に薄いピックと厚いピックのキャラクターの違いを挙げ、ピックの観点からPatサウンドの考察をしていきたいと思います。

2012年3月5日月曜日

How to play アップストローク

■アップストロークとは
アップストロークはピックを使って伴奏するときに必要なテクニックの一つです。1弦の高音弦側から6弦の低音弦側にピックを振り上げ、6本の弦全てを鳴らすのが基本です。場合によっては部分的に5本、4本、3本だけを鳴らすこともあります。ダウンストロークと同様、リズムギターに不可欠なテクニックなので、しっかり学んでしてくださいね。

■アップストロークの演奏方法
まずピックを指に力を入れずに柔らかく持ちます。1弦から6弦に向かって、6本の弦全てが鳴るようにピックを弾き上げます。ピックが弦が引っかからないように手首を柔らかく使い、肘から先を大きく動かして弾いてください。全ての弦が同じ音量で発音し、6本の弦の音が一つにまとまって聞こえるようにすばやく弾きましょう。このときピックが指の中で動いたりずれたりする感覚があるかもしれませんが、かと言ってピックを強く握ってはいけません。固く力んだ音色しか出なくなり、スムーズにアップストロークを弾くことができなくなってしまいます。柔らかくピックを持つ感覚を保ちながら演奏できるようにがんばってください。


2012年3月3日土曜日

I-VI-II-Vコード進行でのヴァイオリンのフレーズ by Stephane Grappelli

僕がこれまで耳コピーをし、蓄えてきたアドリブフレーズを紹介します。指使いやニュアンスなど演奏における注意点の他に、音使いのアナライズも解説しています。アドリブのアイディアを広げる参考にしてください!



■フレーズの概要

Stephane Grappelliはジャズ・ヴァイオリンというカテゴリーを確立した偉大なミュージシャンです。その長いキャリアの中では伝説のスウィングギタリストDjango Reinhardtとグループを結成していた時期もあり、現代音楽史を語る上で欠かせないジャズプレイヤーの一人です。今回のフレーズはメジャーキーの代表的なコード進行である Imaj7-VIm7-IIm7-V7の中で演奏されているものです。曲のkeyはGメジャーです。ヴァイオリンならではの音色のニュアンスと共に、ジャズ的な音の選択方法にも注目していきたいと思います。

2012年3月1日木曜日

PatMethenyLabo:「James」アドリブ研究その4




Patが敬愛するアメリカのシンガーソングライター、James Taylorに捧げた曲「James」。
優しいメロディラインはすぐに口ずさめるくらいポップでありながら、モーダルインターチェンジを駆使したコード進行がとても印象的です。
Jamesのオリジナルアルバム・バージョンからのアドリブソロコピー、その4です。

<フレーズの説明>
・再生時間2秒
15小節目4拍目のウラ拍から始まるフレーズの、最初の4音を取り上げます。コード進行はC#m7b5からF#7へとつながる移り変わりの激しい箇所です。Patはこれらのコードを几帳面になぞるのではなく、重要なポイントに絞って演奏しています。Patの音使いはF#、G、A#、C#となっていますが、これらの音をどのように解釈すれば良いでしょうか。
C#m7b5からみると4度、b5度、6度、ルートとなります。
F#7からみるとルート、b2度(=b9度)、3度、5度となります。
両者を比べてみると、F#7(b9)のコードトーンを弾いていると考えるのが一番シンプルだと思います。Patはこの場合(流れの早いコード進行のとき)無理に全てのコードを弾こうとせず、印象的なコードに絞りフレーズをくっきり聴かせているということが言えると思います。

・再生時間3秒
16小節目の3拍目からの4音についてです。コードはBm7の箇所です。コードトーンと対比した場合はb3度、4度、5度、b3度となりますが、曲のキーから見るとDo、Re、Mi、Doとなっています。本来であればBm7=VIm7のフレーズとして捉えるべきですが、聴こえ方としてはDメジャースケールの最初の3音と聴こえます。

・再生時間4秒
17小節目から18小節目まで、繰り返しのフレーズが出てくる部分です。So、Mi、DoというフレーズとSo、Tiというフレーズの2種類が入っています。コード進行はEm7とD on F#の繰り返しなのでコードトーンとして見ると正反対の順番なのですが、フレーズとしてみるとこの順番の方が流れが出ますね。

・再生時間7秒
19小節目から20小節目の2拍目までの部分です。SolfegeでいうとLa、La、So、So、Re、Re、Re、Re、Doとなっています。Em7の部分は5度、5度、4度、4度となり、4度のA音は次のA7のルート音ですね。これはコード進行を前倒しで弾いていると言えます。その流れで次のフレーズ、A7の部分で5度、5度、5度、5度となり、Dmaj7でRootに落ち着きます。

<参考音源>
音源はPat Metheny Groupのアルバム「Offramp」に収録されています。右上のジャケット写真をクリックするとiTunesプレビューが開きますので、まだ聴いたことがない人はぜひチェックしてください!

2012年2月27日月曜日

PatMethenyLabo:「James」アドリブ研究その3



Patが敬愛するアメリカのシンガーソングライター、James Taylorに捧げた曲「James」。優しいメロディラインはすぐに口ずさめるくらいポップでありながら、モーダルインターチェンジを駆使したコード進行がとても印象的です。Acousphereを始めた当初からの愛想曲ですが、いつも演奏しながら気持ちが癒されます。Patの作曲法の奥深さと、インプロビゼーションの巧みさを絶妙なバランスで聴くことができるアルバムバージョンから、アドリブソロを1フレーズごとコピーし分析していきたいと思います。Jamesのオリジナルアルバム・バージョンからのアドリブソロコピー、その3です。

<フレーズの説明>
・再生時間6秒
6弦7フレットから始まるフレーズです。このポジションだと6弦10フレットがルートになっていますが、ここから5弦5フレットがルートのポジションに移動します。次のフレーズへの流れを考えて、5弦7フレットを中指で押さえ、そのまま中指で5弦5フレットに移動します。

・再生時間7秒 (TAB譜11小節目から12小節目)
5弦5フレットのD音から始まるこのフレーズは、Patのメロディスなアドリブセンスが素晴らしい箇所です。速いコードの流れに沿って、絶妙な音使いをしています。フレーズの各音を各コードと対比して分析してみましょう。
 Dmaj7:root、3度
 Gmaj7:root、2度、3度
 C#m7b5:root、b2度、b3度
 Bm7:5度、5度、4度、b3度
一見D major scaleをただ上昇しているようですが、実は各コードトーン(特にルート音)をきっちり押さえたフレーズになっています。とても自然な流れに聞こえるのに、実は緻密に計算されていることが分かります。常にコードトーンを意識しながらアドリブをしているPatならではの音使いです。

・再生時間10秒
13小節目、1弦7フレットのB音はEm7の5度のコードトーンです。1弦9フレットのC#音に一度移動し、D/F#コードのタイミングで1弦5フレットのA音を弾いています。このA音はD/F#コードの5度のコードトーンです。次の2弦7フレットF#音と合わせて、ここでも確実にコードトーンを狙って演奏していることが分かります。次の14小節目も同様のアプローチで演奏されています。

・再生時間14秒
15小節目、Dコードのトライアドが弾かれています。2弦、3弦、4弦、の7フレットということで、ギタリストにとっては弾きずらいポジションですね。1弦2フレット、2弦3フレット、3弦2フレットの順で弾く選択肢もありますが、音色が籠り気味なのと、前のフレーズからの移動が少ないということでこのポジションを選びました。

<Technical Advice>
コードプレイヤーのアイディアを応用しよう
最後のDトライアドの箇所の指使いについてですが、3つの音を人差し指、中指、薬指というように別々の指で押さえています。これはシングルノートプレイヤーの演奏ではあまり見ないアイディアですね。普通異弦同フレットを弾く場合には、人差し指などを寝かせてまとめて押さえる方法をとると思います。しかしメロディラインをはっきり分離させて聞かせたいときには、各音を別々の指で押さえる方が良いのです。今回採用した指使いは、コードプレイがメインのTuck Andressが使っているものです。手首の角度を変化させて、異弦同フレットに対応しています。Patが実際この指使いで弾いているのかは確認できていませんが、非常に良い演奏方法の例としてこのTuck式指使いも使えるようになりましょう。

<参考音源>
音源はPat Metheny Groupのアルバム「Offramp」に収録されています。まだ聴いたことがない人はぜひチェックしてください!

2012年2月25日土曜日

自分に合ったピックを探そう!

ピックは人の指の替わりにギターの弦をはじく為に作られたものです。 ロック、ブルース、ファンク、ジャズ、フュージョン、弾き語りなどなどとても幅広い音楽の中で使われています。ここではそのピックの種類と使い方、そしてどのようなジャンルの音楽で使えば一番合うのかについて分かりやすく説明していきます。

ピックにはいろいろな種類がある!
一口にピックと言っても物凄い数の種類があるのですが、次のようなポイントから分類することができます。
●形→ティアドロップ形、おにぎり形、オーバル形、ジャズ形、四角形など
●厚さ→ソフト、ミディアム、ハード、エクストラハードなど
●素材→プラスチック、ウルテム、デルリン、ナイロン、硬質樹脂、べっ甲、鉄、アルミニウム、木など
ピックの種類にはそれぞれ演奏する音楽の向き不向きがあります。代表的なピックの写真を見ながら、それぞれの特徴を説明していきます!

2012年2月14日火曜日

ソルフェージュの読み方

ソルフェージュとは?
みなさんご存知のように、音階を歌うときには「ドレミファソラシド」と歌いますよね。いろんなメロディがこのドレミで歌えるわけですが、曲によってはドレミのどこかの音が変化しているメロディもあります。例えばファが半音高く(シャープ)なっていたり、ミが半音低く(フラット)なっていたり。このような音を歌うときに「ファのシャープ」とか「ミのフラット」と歌っていてはメロディのリズムが変になってしまいます。全ての音をリズムに合わせて歌えるように、変化した音も一語で表現できる方法がソルフェージュです。ではソルフェージュの仕組みを見ていきましょう。

まず普通のドレミファソラシドはこのように表します。

Do, Re, Mi, Fa, So, La, Ti

2012年2月11日土曜日

2012.2.11 タクサカシタ氏二周忌に向けて

今日2012年2月11日は、タクサカシタさんが不慮の事故でこの世を去られてから2年という日です。あの日からもう2年経つのだなと思うと、時間の流れというものは本当に速いものです。サカシタさんはアメリカに工房を構えて世界的に活躍されていたギター製作家で、独創的なデザインと機能美を追求したギターは世界の有名ギタリストたちによって演奏されてきました。生涯に作られた数少ない本数の中の1本と僕は幸運にも巡り会うことができ、今でも大切に使わせてもらっています。サカシタさんと生前親密なお付き合いのあったThe Guitar LoungeのHさんと先日お話する機会があり、知らなかったたくさんのエピソードを聞く事ができました。今日はその中からいくつかを紹介しつつサカシタさんについてお話したいと思います。ちょっと長くなりますがどうぞお付き合いください。

2012年2月8日水曜日

シングルノートプレイ上達のためのトレーニング

このトレーニングの目的はピックを使ったシングルノートプレイのテクニックを構築し上達させることです。上級者の人にもちょっと難しいかもしれませんが、がんばって練習を重ねてみてください。また初中級者の人もゆっくりやれば少しずつ出来るようになってくるのでぜひチャレンジしてみてくださいね!

<パガニーニ・24の奇想曲、第二番より>


■曲について
18世紀終わりから19世紀にかけて活躍していたヴァイオリニスト、Nicolo Paganini(ニコロ・パガニーニ)が作曲したヴァイオリン独奏曲「24の奇想曲(24 Caprices)」から取り上げます。ヴァイオリンのテクニックを磨くことを目的として作曲されたために演奏するのが難しいものばかりですが、現代ヴァイオリンの基礎を作ったとても重要な曲集です。その中の第二番から、冒頭部分を選んでみました。ギターとヴァイオリンは開放弦の音の並び方が異なります。音域が下の弦から上の弦に向かってギターは4度ずつ、ヴァイオリンは5度ずつ上がる配置になっています。この曲はヴァイオリン用に作られた曲なので当然同じ指使いで置き換えることはできませんが、弦をスキップしながら弾くというコンセプトはギターにも共通で使えます。

2012年2月6日月曜日

簡単に分かるスケールの話

楽譜集や音楽雑誌などを読んでいると 『スケール』という言葉を目にすることがよくあると思います。 日本語に訳すと『音階』となり、 簡単に言うとドレミファソラシドのような音の並びのことです。曲のメロディ、ギターのコードやフレーズ、ベースラインなどは全てこの『スケール』に含まれている音から出来上がっているので、『スケール』を知ること =その曲を深く理解することと言えます。またそこから新しいアイディアを生み出すことも可能になります。 ここではその『スケール』成り立ちに焦点を当て、 初心者の方にも分かりやすくお話ししていきたいと思います!

目で見るスケール
『スケール』=「音の並び」ということをお話ししましたが、 まず視覚的に分かりやすいピアノを使って見てみましょう。次の図をご覧下さい。


白い鍵盤(白鍵=はっけん)と黒い鍵盤(黒鍵=こっけん)が並んでいますよね。これらの鍵盤にドレミファ・・・を表示してみると次の図のようにこうなります。

2012年2月4日土曜日

ウクレレの種類について

ウクレレには大きさの異なる4種類のものがあります。小さなものから順番に、ソプラノ、コンサート、テナー、バリトンという名前です。それぞれの特徴と使い方を説明しますので、新しく購入を考えている人はぜひ参考にしてください!

ソプラノ
ウクレレの中で一番小さいのがこのソプラノです。フラダンスの伴奏などで使われている、伝統的なウクレレがこれです。ボディが小さいのでとても可愛らしい音色がします。ソプラノの中でもネックの短いものと長いものの2種類があります。ネックが短いものはフレットの数が少ないので(全部で14フレットくらい)、伴奏を弾くのに向いています。見た目的にとてもシンプルなので一番弾きやすいのではと思うかもしれませんが、大人の人が弾くにはちょっと小さめです。小さなお子さん(小学校入学くらいまで)に初めての楽器として選ぶのであれば、ネックの短いソプラノが最適だと思います!一方ネックの長いソプラノはフレットの数が18から19フレットと多く、操作性が良いので伴奏にもメロディ演奏にも使えます。手軽に、でもしっかり練習したいという人にはおすすめです!

2012年2月2日木曜日

Pat Metheny Tour in Japan 2012 ライブリポート:その3

『An Evening with Pat Metheny with Larry Grenadier』ライブリポート、その3です!

M7. Find Me In Your Dreams
Brad Mehldarとのデュオアルバムからもう1曲。パットはガットギターに持ち替え、柔らかくも芯のある音色で演奏。4曲目のAlways and Foreverと同じくレンジの広いサウンド。ラリーと共にかなり自由な雰囲気を持った演奏ですが、リズムに合わせていくというよりもリズムの軸を感じながら合わせたり外したりを自由にコントロールしている感じです。この軸を一つしっかり持ちつつ、それを基準にして時折外すという感覚はリズム然り、ハーモニー然りで演奏をとても面白くする要素だと思います。
アドリブのアイディアとしては、トライアドを3連で駆け上がるフレーズを連続して弾くものが印象的でした。ある意味エクササイズのようなフレージングですが、これこそエクササイズをしっかりこなしていないと弾けないフレーズだと思います。

2012年2月1日水曜日

PatMethenyLabo:「James」アドリブ研究資料

「James」アドリブ研究に必要な資料です。タブ譜を見ながら映像を見るとさらに分かりやすくなるのでぜひ参考にしてくださいね!

<画像をクリックすると大きくなります!>

Pat Metheny Tour in Japan 2012 ライブリポート:その2

『An Evening with Pat Metheny with Larry Grenadier』ライブリポート、その2です!

M4. Always and Forever
名盤「Secret Story」からのスローナンバー。メロディが始まった瞬間に客席から拍手が起こります。パットはガットギターに持ち替えて、ラリーのどっしりとしたサポートの上に乗るようにフィンガーピッキングでメロディを紡いでいきます。ゆったりと音楽の中に漂うような演奏。しかしその雰囲気そのものをパットとラリー自身が作り出しています。
パットはカッタウェイ付きのガットギターを弾いていますが、そのサウンドはまたしても生音のリアルさが有りつつ柔らかい。パットが好むガットギターサウンドはクラシックギター特有の高音域のピーキーなアタック感がほとんどなく、中音域を前面に出した太く温かい音色です。弾いたときに「トゥン」と音が前に出てくる感じ。時々聞こえてくるナイロン弦がひしゃげる音や巻き弦のメタリックな音がナチュラル感を出しています。

2012年1月31日火曜日

Pat Metheny Tour in Japan 2012 ライブリポート:その1

2012年1月17日から30日にかけて全国3会場(名古屋〜東京〜札幌)、20公演行われた今回の来日ツアー。昨日の札幌公演をもって全日程が終了しました。Patの演奏を観るのは今回で6回目となりましたが、初めて地元札幌で観るチャンスに恵まれたという感慨深い気持ちを胸に抱きつつ、会場となったニトリ文化ホールへ足を運びます。(ちなみに札幌での公演は今回で3回目だったそうです。)

『An Evening with Pat Metheny with Larry Grenadier』と銘打たれた今ツアー。Brad Mehldauの "The Art Of The Trio" に参加していたベーシスト、Larry Grenadier(ラリー・グレナディア)とのデュオです。パットとラリーは今回が初共演ではなく、パットの99>00トリオにラリーが参加していたり、逆にパットがThe Art Of The Trioに参加する形があったり(2007年スペインでのライブ)と、何かと接点があったようです。パットとベーシストとのデュオはこれまでにCharlie Hadenとの演奏がありましたが(ミズーリの空高く)、ラリーの感性から生まれるサウンドはパットとどのように混じり合っていくのか、とても楽しみなところです。

ではさっそく当日の曲順に従ってレビューしていくことにしましょう!

2012年1月30日月曜日

Tears In Heavenの伴奏を弾こう!(初級)

アコースティックギターを弾く人の多くが憧れる名曲、エリック・クラプトンの「Tears In Heaven」の伴奏にチャレンジしてみましょう!アルペジオを中心にした指弾きのテクニックと、上手にコードチェンジをする左手のテクニックは、どちらもギター演奏に必要な基本中の基本。この曲を学ぶ中でしっかり身に付けてくださいね。

ではさっそく楽譜を見てください。(曲の途中まで抜粋してあります。)

2012年1月28日土曜日

アドリブ研究:トルコ行進曲のメロディに挑戦!

クラシックの名曲「トルコ行進曲」のメロディに挑戦してみましょう!元々はモーツァルトが作曲したピアノの曲です。クラシックの曲はヴァイオリンやピアノのために書かれたものがほとんどです。ギターの音の並び方や得意な指使いはそれらの楽器と異なるので、演奏するのが難しくなってしまう場合があります。しかし逆に考えると、いろいろな指使いを学んだり、スムーズな指の動きを作るエクササイズとして非常に有効です。もちろんアドリブのフレーズとして使えるアイディアも数多く含まれているので、この機会にぜひチャレンジしてみてください。キーはAマイナー。原曲にはコードも入っていますが、今回はメロディだけをシングルノートで弾いてみましょう。

2012年1月27日金曜日

ウクレレで弾くドレミの指使いを憶えよう!

曲のメロディは高い音から低い音まで、広範囲にわたっていることが多々あります。そんなメロディを上手に弾くためには、指使いにも工夫が必要です。ここでは低い音域から高い音域までを弾ける指使いを覚えましょう!

ウクレレは種類によってネックとフィンガーボードの長さが異なります。戦前のオールドマーチンのようなソプラノでは12フレットが普通でしたが、楽器の発展とともにネックの長いものが製作されるようになりました。現在ではソプラノでも15フレットあったり、コンサート、テナー、バリトン、あるいはロングネックのソプラノというように、18フレットから20フレットくらいあるものが普通になってきました。ネックが長くなったということは、それだけ高い音域まで演奏できるようになったということなので、ウクレレの可能性も広がったと言えるでしょう。ただ、実際のメロディに必要な音域、聞いていて違和感のないオイシイ音域はそんなに高いところまではいきません。ですのでここでは大体12フレットくらいまでを2つの範囲に分けて、指使いを覚えていくことにしましょう!

2012年1月25日水曜日

PatMethenyLabo:「Third Wind」アドリブフレーズに挑戦!

ジャズギタリストとして、そしてコンポーザーとして素晴らしい作品をたくさん残してきたパット・メセニー!デビュー当時からすでに才能を開花させていましたが、それに驕ることなく絶えず努力をすることで、現在では世界のトップと言えるテクニックと感性を身に付けることに成功した人でもあります。そんなパットの曲に挑戦してパットの感性を少しでも感じられたらと思い、この曲にチャレンジしました。もちろんそう簡単には弾けるものではありませんが、それも含めてぜひみなさんにもトライしてほしいと思います!


2012年1月24日火曜日

PatMethenyLabo:Orchestrionツアー2010 in Tokyo ライブレポート!

2010年にPatが東京で行った「Orchestrion」ツアーのライブレポートを再び掲載します!2012年の来日ツアーがすでに始まっていますが、前回来日時の2010年ツアーもすごかったです!当時の雰囲気が少しでも伝わればいいなと思っています。ぜひご覧ください!。。。。。


2012年1月23日月曜日

「相対音感」と「移動ド」について

音感というと絶対音感という言葉を思いつく人が多いと思いますが、ポピュラー音楽で必要な音感は「相対音感」といいます。今回は相対音感を身につけるために有効な「移動ド」の考え方を分かりやすく説明します。誰でも簡単に実践できるのでぜひトライしてみてください!

「移動ド」って何?
まず最初に移動ドとは何なのかについて説明したいと思います。ここで仮にみなさんが「ドレミファソラシドを歌う」という状況になったとします。その時きっとみなさんはCという音(ギターで言うと5弦3フレットや3弦5フレットなど)から始まるドレミファソラシドを歌うでしょう。もちろんこれは正解で、Cから始まるドレミファソラシドのことをCメジャースケールと言い、キーはCメジャーということになります。

さて、ここからが本題です。

2012年1月22日日曜日

ウクレレでAmazing Graceを弾こう!伴奏編

ウクレレでtraditional songの「Amazing Grace」を弾いてみましょう!コードの数も少ないしメロディも簡単ですので、これからウクレレを学びたい人にはぴったりの曲です。基本テクニックを勉強しながら挑戦してくださいね!

まずはリズムパターンから学ぼう
リズムを弾くときには「ストローク」という奏法を使います。これは右手を上下に繰り返し動かしながら、アクセントや空振りを使ってパターンを作るという弾き方です。次の図を見て下さい。

2012年1月21日土曜日

How to play ダウンストローク

■ダウンストロークとは
ダウンストロークはピックを使って伴奏するときに必要なテクニックの一つです。ピックを6弦の低音弦側から1弦の高音弦側に振り抜き、6本の弦全てを鳴らすのが基本です。場合によっては6本の弦のうち部分的に5本、4本、3本などを鳴らすこともあります。リズムギターに不可欠なテクニックなので、しっかりマスターしてくださいね。


2012年1月20日金曜日

シングルノートピッキング時の手の動かし方

シングルノートピッキングにはいろいろな手の使い方があります。手のどの部分をどのように使うかについて、演奏性と音色のポイントから説明します。自分の弾きたいスタイルに一番合う方法を学んでくださいね!


2012年1月19日木曜日

ピックの握りの力加減


ピックを握るとき「ピックがずれないように」という意識で握っている人がほとんどだと思います。確かに演奏中にピックがずれ落ちてしまわないようにするのは大切なのですが、だからといって強く握ってしまうと音色が固くなり右手が柔軟に動かなくなってしまいます。音色と演奏性を両立させるために、ピックの握りの適正な力加減を学びましょう。

■握りの力加減をチェックしよう
ではまず自分がどのくらいの強さでピックを握っているのかチェックしてみましょう。ピックを握り、ピックの先端をもう片方の手の人差し指で触ります。ピックの先端を上下に動かしてみてください。ピックの状態はどうなっていますか?ピックが柔らかく上下に動けばOKですが、もしピックが動かない状態であればピックの握りが強すぎるということなので、力加減の修正が必要です。


2012年1月18日水曜日

PatMetheyLabo:メセニーインポジションとメセニーストレッチ

パットメセニーならではの左手テクニックを紹介します。パットのフレーズにも大きく関係しているテクニックをぜひ学んでください!

メセニーインポジションについて
まずインポジションという言葉についてですが、ギターを弾く際の左手の基本的なフォームのことです。指を隣り合ったフレットに順番に配置していきます。このとき親指はネック裏のだいたい人差指と中指の真ん中くらいにあるのが普通ですが、「メセニーインポジション」の場合は薬指の裏にもっていきます。このフォームが演奏にどのように影響するのでしょうか?

2012年1月17日火曜日

弦の交換に必要な工具

ここではギター弦の交換方法を視覚的に分かりやすく紹介していきます。弦は時間が経つと錆びや汚れで劣化します。ギターを買ったときから弦を張りっぱなし、という人もいるかもしれませんがそんな人は特に注意が必要です。劣化した状態のまま弾いているとザラザラして弾きずらく、音色も良くないので上達の妨げになります。ある程度長く弾いて弦の状態が悪くなってきたなと思ったら迷わず交換しましょう!

まずは必要な工具を揃えましょう。それぞれの使い方を学んで効率よく交換できるようになってくださいね。

ニッパー
長さが余った弦や古くなった弦を切るために使います。ラジオペンチなどでも弦を切ることはできますが、ニッパーの方が細かいところまで刃が届くのでおすすめです。あまり小さすぎると力を入れずらいので、ちょっと大きめのものが良いと思います。
[ワンポイントアドバイス] アコギの6弦やベースギターの弦は太いので切るのにかなり力が必要です。そんなときは一気に切ろうとせず少しずつ刃を入れていくようにすると意外と簡単に切れますよ!

2012年1月16日月曜日

ピックの種類による持ち方の違いについて

ギターのお店に行くと様々なピックが置いてあります。ピックの大きさも厚みも様々で、それにより音色や演奏できる事柄がかわってきます。より良い演奏のために自分にとって正しいピックを選び、握り方を学ぶ必要があります。以下にギタリストの演奏傾向と特徴をジャンル別に紹介します。ピックの特性を知って、ベストな演奏を目指しましょう!

■ロック系のピックと握り方
ロックでは一般的にエレキギターが使われます。エレキギターにはニッケル弦を張りますが、アコギ用の弦と比べて細くテンションが柔らかいのが特徴です。柔らかい弦を無理なく弾けるピック選びがポイントです。またロック特有の高速フレーズやスウィープピッキングなどは、ピックを繊細に扱うテクニックが必要です。ロック的奏法には大きさが普通からやや小さめで厚めのピックを使い、指先を細かく動かすピッキングが向いています。腕全体を使った力強いピッキングだと、弦への当たりが強すぎてクリアな音色が出ません。また小さくても厚めのピックを使うことで、細かい動きでもしっかりした音を出すことができます。

2012年1月15日日曜日

曲のキーについて学ぼう

普段何気なく使っているけどちゃんと意味が分かっていない音楽用語ってありますよね。そんな言葉の代表格「曲のキー(key)」について分かりやすく説明します。

キー(key)って何だろう?
みなさんご存知の通り、世の中にはたくさんの曲があります。それらの曲にはメロディやコード進行がほとんど必ず付いているのですが、よくカラオケなどで曲をそのまま歌おうとすると「このメロディ、高すぎて(低すぎて)歌えないよ...(悲)」という事態が起こります。なぜこのようなことが起こるのかというと曲のメロディの音域と自分が歌える音域が一致していないからなのです。(音域=一番低い音から一番高い音までの範囲のこと。)この場合、メロディ全体を低くしたり高くしたりして自分が歌える音域に合わせるとちゃんと歌えるようになります。実はこのとき、メロディの中心となる音を基準にしてメロディ全体を変化させています

2012年1月14日土曜日

I Want You Backのメロディの弾き方!

Acousphereが「Love Guitar」というアルバムをリリースしたときに、ダンスミュージックをギター2本で演奏したらどうなるか?ということに新しくチャレンジしました。その時選んだ曲の一つが、Jackson 5の名曲『I Want You Back』!最初はどんなアレンジになるか手探りな状態でしたが、今ではAcousphereのライブで必ず演奏するレパートリーになりました。僕のパートはメロディとアドリブなのですが、そのメロディの弾き方を動画にしましたのでぜひご覧ください!

GuitarBlogおすすめアイテム!

当ブログおすすめのアイテムをご紹介します。興味のある項目をクリックしてご覧ください!

CD、MP3、DVD、音楽書籍など
・Acousphere Record
・Pat Metheny関連

2012年1月13日金曜日

PatMethenyLabo:目をつぶって演奏することとクリエイティヴィティ

Pat Methenyは演奏の大部分を目をつぶって演奏しています。
なぜPatはそうしているのか、その理由を考察していきます。

Patの演奏シーンを見ていると、目を開けているのはメロディを弾いているときと、演奏中に大きなポジション移動があるときです。他に自分以外のミュージシャンがアドリブをとっているときに、その人の方を見ながら伴奏をしているときもあります。逆に目をつぶっているときはアドリブを弾いている最中です。難しいアドリブフレーズを弾くときに目をつぶっていると間違える可能性があるのでは?と普通考えてしまいますよね。でもPatの場合は違うのです。

アドリブを弾くときには目をつぶっている方が良いのか?
ここでシンプルに疑問が浮かびます。アドリブを弾くときは目をつぶっている方が良いのでしょうか?ほとんどのギタリストは演奏のほぼ全てを目を開けて弾いています。間違えず正しい音の選択をし、正確に演奏するためには当然の弾き方ですよね。視覚で両手を完全にコントロールできるのですから、これほど安全な弾き方はありません。

ここでちょっと人間の知覚について考えてみたいと思います。
知覚には視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚の5つがあります。
ある文献によると、物事を判断したり認識したりするときのこれらの知覚の割合は、
視覚87%、聴覚7%、嗅覚3%、触覚2%、味覚1%
という具合なのだそうです。視覚の割合が圧倒的に多いのが分かります。つまり視覚を頼りにして物事を行えば、大抵の場合は大丈夫ということです。

2012年1月12日木曜日

パット・メセニー2012年来日ツアー迫る!

2012年もパットは日本に来てくれます!
来る1月17日よりおよそ半月に渡って来日公演が行われます。
毎回のように異なる楽器編成・新しいアイディアで我々を驚かせてくれるパットですが、今回はベースとのデュオ。
以前チャーリー・ヘイデンと「ミズーリの空高く(Beyond The Missouri Sky)」という作品を発表していますが、今度のラリー・グレナディアとのデュオはどのようなサウンドになるのでしょうか!

『An Evening with Pat Metheny with Larry Grenadier』

2012年
1/17(tue) - 19(the) NAGOYA Blue Note
1/20((fir) - 28(sat) Blue Note TOKYO
1/30(mon) ニトリ文化ホール (旧・北海道厚生年金会館)

東京のブルーノートはそろそろ完売間近なようですが、札幌、名古屋はまだチケットが入手可能なようです!
僕は今回久々に札幌にもパットが来てくれるので、札幌で観たいと思います!

2012年1月11日水曜日

Pat MethenyLabo:「James」アドリブ研究その2

Jamesのオリジナルアルバムバージョンからのアドリブソロコピー、その2です。



TAB譜はこちら!

<フレーズの説明>
・再生時間7秒
前のフレーズの終了時点で、人差し指で押さえていた1弦7フレットのLaを薬指に持ち替えます。これは1弦を使ってフレーズを弾き続けるためです。同じ弦を使うことで音のバラつきがなくなり、音質の統一性が取れるようになります。1弦5フレットのSoは人差し指になり、次に小指で1弦10フレットへジャンプ。Pat in-positionは小指を使ったslideやhammeringを弾きやすいフォームなので、このジャンプは練習すればできるようになるテクニックです。この時点で3弦ルートポジションへ移動完了。2弦8フレットのAbはキーの中でb5度の音。ブルージーな雰囲気を一瞬醸し出すことで、ダイアトニックなフレーズの中にスパイスを効かせています。

2012年1月10日火曜日

モードについて

アドリブを勉強しようとすると必ず出てくるのが「モード」という言葉です。世間一般でモードというと服飾関係の言葉で、モードの新作が云々というのを良く聞くかと思います。この場合のモードの意味は、伝統的スタイルではなくモダンなスタイルというような意味です。言い換えるとモダンな雰囲気を持っている服ということですね。

モードの概念
音楽用語としてモードという言葉を使うと、音(スケールや曲)の持つ響き、雰囲気ということになります。我々がよく知っているスケールにはメジャースケールとマイナースケールがありますし、曲のキーにもメジャーとマイナーがあります。実はこれら以外にもいろいろな響きのスケールや曲があり、それを表現する言葉がモードということなのです。

モードを勉強するにはモードの響きを理解することが不可欠です。例えばメジャースケールは明るい響きがしますよね?実はメジャースケールもモードの一種です。一番馴染みのあるメジャースケールを響きの基準と考えて、いろいろな響きのスケールを導きだしてみましょう。

Ionianから派生するモードスケール
モードにはいろいろなキャラクターのものが存在します。メジャースケールのことを別名でIonian(アイオニアン)と言い、このIonianから6つのモードスケールが生まれます。まずアイオニアンをこのように表記します。
・Ionian : R(ルート), 2, 3, 4, 5, 6, 7

2012年1月8日日曜日

ギター試奏レポート・Gibson ES-335

世界に名だたる2大ギターメーカー「Gibson(ギブソン)」と「Fender(フェンダー)」の名前はみなさん良くご存知だと思います。そのGibson社から発売されて以来、世界中のギタリストに愛されてきたギターがこの「Gibson ES-335(ギブソン・イーエス・スリーサーティーファイブ)」です。日本では「サンサンゴ」という愛称で広く親しまれていますがどんなジャンルの音楽にも対応できる柔軟性と素晴らしいサウンドの虜になっているギタリストは数えきれないでしょう。今回はその「335」を試奏して感じたことを楽器を選ぶときの大切なポイントの説明を交えながらリポートします!

「335」ってどんなギター?
世間で一般的に使われている呼び方で言うと335はセミアコースティック、略して「セミアコ」という種類のギターです。これは "アコースティックな部分をいくらか持っているギター" というニュアンスの言葉でこの楽器の構造上の特徴からそう呼ばれています。簡単に説明しますといわゆるエレキギター(例えばフェンダーのストラトキャスター)は "ソリッドボディー" と言って空洞が無いボディをしています。反対にジャズギター(ギブソンのL-5など)はフォークギターに近い大きな箱のような空洞を持つボディでフルアコースティック、略して "フルアコ" といいます。このソリッドボディとフルアコのちょうと中間のようなボディを持っているので「セミアコ」と呼ばれているという訳です。

2012年1月7日土曜日

正しい左手の形で弾こう!

意外に思う人もいるかもしれませんがギター演奏とスポーツには共通するところがたくさんあります。動かし方の違いこそあれどちらも体を使うことに変わりはありません。スポーツから学べるアイディアをギターに応用してより良い演奏を身に付けましょう!

ギターとスポーツの共通点から学ぶ
例えば野球のバッターの場合、正しくバットを構えて正しくスウィングすることがヒットやホームランを打つのにとても大切ですよね。ギターも同じで正しくギターを構えて正しい指や腕の動きをすることが良い演奏に必要なのです。これから説明する「指の動かし方(=フィンガリング)」はバッターで言うところのスウィングに当たります。バッターの場合は、1:ホームランを打てるけど三振がたくさんある、打率が低いタイプ=ブンブン大振りするタイプと、2:ヒットをたくさん打てて三振が少ない、打率が高いタイプ=コンパクトに振るタイプに分かれると思います。しかしギターの場合はいつもしっかりと弦を押さえられて外さないフィンガリングが求められます。要するに打率の高いフィンガリングはバッターと同じでコンパクトに動くということなのです!ではコンパクトなフィンガリングとはどういうものなのか説明をしていきましょう。

2012年1月6日金曜日

フレットを押さえるときの正しい場所

ギターを上達するためにはコツが必要です。正しくギターを持つ、ピックを握る、弦を押さえるなどなど、たくさんのコツが積み重なって良い演奏になっていきます。ここでは弦を正しく押さえるというポイントの中から「指板のどこを押さえれば良いのか」を説明します。正しい場所を憶えて、楽に良い音でギターを弾けるようにしましょう!

フレットの際を押さえて省エネ&クオリティアップ!
弦を押さえる場所には、例えば5フレットと6フレットの間のように幅があります。この間のどこを押さえても良いという訳ではなく、良い音を出すためにはいつも一番良いスポットを押さえる必要があります。フレットの際(※フレットの際というのは、フレットの真上ではなく、ぎりぎりフレットに触るくらいの場所のことです。)を押さえると指の力は全然いらないのに、くっきりとした良い音を出せるんですよ!指の力を使わない省エネをしながら、しかも良い音で演奏できるなんて素晴らしい!!では以下の説明を見ながら一緒に試してみてください。

写真の人差し指に注目してください。フレットとフレットのちょうど中間くらいの場所を押さえていますね。実はこれだとちゃんと弦を押さえられなくて、弦のビリビリ振動する音が出てしまいます。そしてその音を出さないように左手に余分な力が入ってしまい上手に弾けない悪循環になってしまうのです。

2012年1月5日木曜日

フィンガリング・プラクティス

ギター演奏には右手も左手も両方大切ですが、それぞれ役割が異なるので、別々のポイントを練習する必要があります。
ここでは左手の動かし方に絞った練習方法を紹介します!
初心者の人は左手の指がしっかり動くようになるように、だいぶ弾けるようになった人は基本を確認するために、しっかり取り組んでみてください!

正しい左手のフォームを作って練習しよう
練習するときに気を付けてほしいポイントは、「正しい左手のフォームを作る」「フレットの際を押さえる」「コンパクトに指を動かす」の3点です。速く指を動かすことよりも、ゆっくり1本1本の指の動きを確かめながらフォームを作るということを重視して練習してください!

2012年1月4日水曜日

スライド奏法を学ぼう!

ギターの基本テクニックの一つ「スライド奏法」について説明します。

スライドってどんな弾き方?
どんな楽器にもその楽器にしかない独自の演奏方法がありますが、スライドはギター特有のものです。弦を押さえている指を滑らせて独特の音色を出し、まるでボーカリストが歌っているような効果(!)を作り出す素晴らしいテクニック!この機会にマスターしてギター演奏の幅を大きく広げてください。

スライドの種類
一口にスライドと言っても、いろいろな弾き方があります。演奏のポイント別に分類するとこうなります。
・スライドの方向:アップ、ダウン
・スライドの幅:小(1フレット分など)、中(5フレット分など)、大(12フレット分など)
・スライドのスピード:ゆっくり、速い、超速い
この3つのポイントからどんなスライドが良いのかを考えて演奏するのですが、まずは基本の弾き方を学んでください。

では中指で3弦の3フレットから6フレットまでスライドする方法を例として説明します。

最初の画像はスライドの出発点です。中指はしっかりと力を入れて、フレットの際を押さえてください。ここから3フレット分スライドしたいのですが、そのとき、
1: スライドをしている間、中指の力は絶対抜かない
2: 指の形・角度は絶対変えない
というポイントを守ってください。

2012年1月2日月曜日

音楽理論

音楽理論のトピックのリストです。興味のある項目をクリックしてご覧ください!

初級編
・曲のキーについて学ぼう
・簡単に分かるスケールの話

中級編
・モードについて

『パット・メセニー』おすすめCD

僕がおすすめするパットのCDベスト3はこれ!

『Secret Story』
1992年発表の作品。パットは自分のグループ「Pat Metheny Group」をはじめギタートリオ、ベースとのデュオなどで主に活動していますが、この作品は完全にソロ名義のアルバムです。全曲このために書き下ろした新曲であり、パットがここまでに得てきた音楽的アイディアの集大成と言える作品です。演奏は言うに及ばず、オリジナル曲もパットならではの情感があふれていて素晴らしいし、アレンジもギターストローク爽やか系・ドラマチック系・変拍子系・スティーヴライヒ系なものが織り交ぜられていて素晴らしい。僕個人的にはパットのアルバムの中で1番好きな作品です!

『The Road To You』
1993年に発表されたライブアルバム。Pat Metheny Groupでのライブ音源から選りすぐったテイクを集めたもので、奇跡的なほど素晴らしい完成度です。「First Circle」以降、「Still Life (talking)」「Letter From Home」とブラジリアンミュージックを取り入れた作品を立て続けに発表したパットでしたが、それぞれのアルバムツアーを年に300本ほど行い、自分とグループの演奏をとことんまで突き詰めた結果のサウンドがこのアルバムには詰まっています。ストイックに自分の音楽を磨き続けたパットと、パットに全幅の信頼をおいて活動しているメンバーだからこそ成し遂げられた音楽の高みを体験することができます。選曲もこの時期のPat Metheny Groupのベスト盤とも言えるもので、最初に聞くパットのアルバムとしても一番紹介しやすいものです。多彩な顔を持つPatの "凄さ" を感じることができるアルバムをお楽しみください!

『Question and Answer』
1989年に録音されたギタートリオでの作品。ギター、ベース、ドラムというシンプルな編成ゆえに尚更パットの奥深さを感じられます。パットが使ったギターはいつものGibson ES-1751本だけ。縦横無尽な独特のフレージング、伝統を守りつつパットならではの感性を詰め込んだオリジナル曲、メロディとコード部分を表現する遊び心いっぱいのアイディア。現代ジャズギタリストの最高峰と言われる理由が見て取れます。バックを固めるメンバーは、ベースがMiles Davisのエレクトリック期に発掘されたDave Holland、ドラムはCharlie Parkerのレコーディングにも参加していたという伝説のベテランドラマーRoy Hanes。ジャズギタートリオを聴くのが初めての方にとっては少し地味に聞こえるかもしれませんが、何度も何度も聞くうちに味が出てきます。3人の個性が解け合う様を楽しんでください!

ほんとうはこの3枚の他にもたくさんおすすめがあって、選ぶのに本当に苦労しました。。
アルバムに限らず映像作品やギタースコア・楽譜集などもたくさんありますので、興味のある方はこちらをぜひチェックしてみてください!

ウクレレ・レッスン

ウクレレ・レッスントピックのリストです。興味のある項目をクリックしてご覧ください!

伴奏編
・ウクレレでAmazing Graceを弾こう!伴奏編

メロディ編
・ウクレレで弾くドレミの指使いを憶えよう!

その他
・ウクレレの種類について

2012年1月1日日曜日

イヤートレーニング

イヤートレーニングのトピックのリストです。興味のある項目をクリックしてご覧ください!

・ソルフェージュの読み方
・ソルフェージュでメジャー系モードスケールを憶えよう!
・ソルフェージュでマイナー系モードスケールを憶えよう!
・ソルフェージュをフレーズに応用する方法
・「相対音感」と「移動ド」について

アドリブ研究

アドリブ研究トピックのリストです。興味のある項目をクリックしてご覧ください!

・altered scaleを使ったフレーズ by John Mclaughlin
・Dorian modeを使ったフレーズ by Turtle Island String Quartet
・トルコ行進曲のメロディに挑戦!
・I-VI-II-Vコード進行でのヴァイオリンのフレーズ by Stephane Grappelli
・II-Vコード進行の応用フレーズ by Wes Montgomery

ソロギターに挑戦!

ソロギターに挑戦編のリストです。興味のある項目をクリックしてご覧ください!

Earl Klughのジャズソロギター「So Many Stars」に挑戦しよう!
・その1
・その2
・その3
・その4

ギターレッスン

ギターレッスントピックのリストです。初級、中級、上級のレベル別となっています。各項目の中から興味のあるトピックをクリックしてご覧ください!

<初級>
左手フィンガリング編
・正しい左手の形で弾こう!
・正しい指の角度で弾こう!
・フレットを押さえるときの正しい場所
・フィンガリング・プラクティス

右手ピッキング編
・ピックの持ち方を学ぼう!
・ピックの当て方と角度
・ピックの使い方基本講座
・ピックの種類による持ち方の違いについて
・ピックの握りの力加減
・How to play ダウンストローク
・How to play アップストローク
・How to play マッフルストローク

曲を弾いてみよう!編
・Tears In Heavenの伴奏を弾こう!

テクニック編
・スライド奏法を学ぼう!

ギター&機材編
・自分に合ったギターを探そう!
・自分に合ったピックを探そう!
・チューニングの方法
・ストラップの選び方ワンポイントアドバイス

<中級>
テクニック編
・ピッキングする場所についての考察
・シングルノートピッキング時の手の使い方
・コードトーン&モードスケールのエクササイズ

Fundamentals of Music編
・Tuck&Pattiから学んだこと・Groove Singing
・曲のキーについて学ぼう


<上級>
・I Want You Backのメロディの弾き方!
・目をつぶって演奏することとクリエイティヴィティの関係
・シングルノートプレイ上達のためのトレーニング