2012年2月25日土曜日

自分に合ったピックを探そう!

ピックは人の指の替わりにギターの弦をはじく為に作られたものです。 ロック、ブルース、ファンク、ジャズ、フュージョン、弾き語りなどなどとても幅広い音楽の中で使われています。ここではそのピックの種類と使い方、そしてどのようなジャンルの音楽で使えば一番合うのかについて分かりやすく説明していきます。

ピックにはいろいろな種類がある!
一口にピックと言っても物凄い数の種類があるのですが、次のようなポイントから分類することができます。
●形→ティアドロップ形、おにぎり形、オーバル形、ジャズ形、四角形など
●厚さ→ソフト、ミディアム、ハード、エクストラハードなど
●素材→プラスチック、ウルテム、デルリン、ナイロン、硬質樹脂、べっ甲、鉄、アルミニウム、木など
ピックの種類にはそれぞれ演奏する音楽の向き不向きがあります。代表的なピックの写真を見ながら、それぞれの特徴を説明していきます!



まずは一番オーソドックスなピックから。この形は「ティアドロップ形」といって、ちょうど涙を逆さまにしたような形をしているところからこの名前になりました。この形のピックはとても握りやすく扱いやすいのでほとんど全てのジャンルの音楽で使うことができます。それゆえに各メーカーから数えきれないくらいの種類が出ていますが、僕はこのモデルが一番好きです。ちなみに普通は尖った部分を使って演奏するのですが、太くて温かな音色が欲しいときには丸い角の部分で演奏することもあります。
写真のピック:厚さ→ソフト、素材→ウルテム

2番目は最初のものに比べてひと回り大きめなピックです。この形は「おにぎり形」と言いますが、見た目の通り三角のおにぎりのようですよね。これは握ったときの感触がどっしりとしているので、ストロークでがしがし弾く時などに向いていると思います。尖っている部分が3箇所あるので、ティアドロップ形の3倍長く弾くことができる、とも言えます。
写真のピック:厚さ→ミディアム、素材→プラスチック

次のピックは前の2つに比べてかなり小振りなピックです。「ジャズ形」という風に僕は呼んでいます。握ったときに指先にフィットして指の繊細な動きを弦に伝えてくれるので、主にジャズギタリストで使う方が多いようです。逆にアコースティックギターで大きな音を出してストロークしたい場合などには、弦の力にピックが負けてしまい弾きずらいのであまりお勧めしません。
写真のピック:厚さ→ハード、素材→ナイロン

ピックを選ぶときにピックの形と同じくらい大切なポイントは「ピックの厚さ」です。ギターを始めたばかりの人には弦からの抵抗が一番少ない薄いピックがお勧めです!ピックを握ることに慣れてきたら少しずつ厚いものにチャレンジしていくのが良いと思います。ピックの厚さはギターの音色に直接影響してくる部分です。大まかに言って薄いピックは柔らかい音、厚いピックは硬い音がすると言えますが、どちらが良い悪いではなく自分の求めるサウンドを出してくれるピックを選ぶのが大事なことですね。このとき、「自分の好きなギタリストが使っているピック」の情報があれば、かなり助けになってくれると思いますよ!

この写真のピックは全て同じティアドロップ形でプラスチック製のものなのですが、実は厚さが違います。左上から時計回りで、0.46mm(ソフト)、0.71mm(ミディアム)、0.96mm(ハード)、1.14mm(ややハード)です。ピックを買う時にいろんな形や厚さのものを買ってみて、それぞれどんな音がするのか、自分の好みの音色を出してくれるピックはどれか、を実験してみると良いでしょう!

最後にちょっと変わったピックを紹介します。これはドイツのメーカーが作っている手作りピックです。形はやや変型のティアドロップ形、厚さは2.2mmでかなり厚く、素材は強化プラスチック樹脂製です。元々はジプシージャズ系の演奏のために作られたものですが、ナイロン弦のギターを弾くとギター本来の柔らかい音色感とピックの硬い音色感が絶妙なバランスでミックスされて、パワーがありつつも甘くて艶のあるとても素敵な音になります。単価はピックにしてはちょっと高いですが、このような個性的なピックを試してみるのも良いと思いますよ!

ピック選びはギター選びと同じくらい大切!
音色、握ったときの感触、弦をはじく時の感触などでピックの好み は 分かれるところですが、実は人とギターを直接結んでくれる大切なもの。色々なタイプのピックを試して自分に一番合うものを探してみ てくださいね !