2015年1月27日火曜日

ソルフェージュでマイナー系モードスケールを憶えよう!



コードには大きく分けてメジャー系のコードとマイナー系のコードがありますが、スケールにも同じくメジャー系とマイナー系があります。ここではマイナー系のモードスケールを取り上げて、それぞれを比較していきたいと思います。


マイナー系モードスケールは、3度にあたる音が短3度であるAeolian(エオリアン)、Dorian(ドリアン)、Phrygian(フリジアン)、Locrian(ロクリアン)の4つです。こられをマイナースケールの基本形であるエオリアンを中心に、ソルフェージュで表し指板上での場所を見ていきましょう。



Aeolian(エオリアン)
エオリアンは一般的にマイナースケールとかナチュラルマイナースケールとかと呼ばれているもので、アイオニアンの3度と6度と7度をフラットさせたスケールです。
R, 2, b3, 4, 5, b6, b7  (R = Root)
b3度のソルフェージュは「Me」、b6度は「Le」、b7度は「Te」となるので、
R=Do, 2=Re, b3=Me, 4=Fa, 5=So, b6=Le, b7=Te
となり、つまり、
Do, Re, Me, Fa, So, Le, Te
となります。



Dorian(ドリアン)
ドリアンはエオリアンと比べるとフラット6度の音をナチュラル6度にしたものです。
R, 2, b3, 4, 5, 6, b7
ナチュラル6度のソルフェージュは「La」なので、
R=Do, 2=Re, b3=Me, 4=Fa, 5=So, 6=La, b7=Te
となり、つまり、
Do, Re, Me, Fa, So, La, Te
となります。


Phrygian(フリジアン)
フリジアンはエオリアンと比べて、2度の音をフラットしたものです。
R, b2, b3, 4, 5, b6, b7
フラット2度のソルフェージュは「Ra」なので、
R=Do, b2=Ra, b3=Me, 4=Fa, 5=So, b6=Le, b7=Te
となり、つまり、
Do, Ra, Me, Fa, So, Le, Te
となります。



Locrian(ロクリアン)
ロクリアンリはエオリアンと比べて、2度と5度の音をフラットしたものです。
R, b2, b3, 4, b5, b6, b7
フラット2度のソルフェージュは「Ra」、フラット5度は「Se」なので、
R=Do, b2=Ra, b3=Me, 4=Fa, b5=Se, b6=Le, b7=Te
となり、つまり、
Do, Ra, Me, Fa, Se, Le, Te
となります。



各スケールとコードの関係
それぞれのスケールが当てはまるダイアトニックコードは、

エオリアン=min7th(マイナーセブンス)
ドリアン =min7th(マイナーセブンス)
フリジアン=min7th(マイナーセブンス)
ロクリアン=min7th b5(マイナーセブンス・フラットファイブ)

です。コードのルートを好きな音に決めてコードを弾き次に同じルートから始まるスケールを弾いて、コードの中でのスケールの響き方を体験してみてください。

実験してみよう!
(例)Amin7thコードを弾いた後に、Aエオリアン、Aドリアン、Aフリジアンを弾いてみる。

この例は同じマイナーコードの上で違うスケールを弾くというものです。Aエオリアンを弾いたときにはいかにもマイナースケールという感じで、とてもしっくりくると思います。Aドリアンを弾いたときには微妙に明るくなった感じ、Aフリジアンはこの3つの中で一番暗い感じ、というふうに僕は感じます。この響き方の違いは、エオリアンを弾いたときにはmin7thコードがVI min7th(シックスマイナーセブンス)、ドリアンのときはII min7th(ツーマイナーセブンス)、フリジアンのときはIII min7th(スリーマイナーセブンス)という機能になっているからです。

それぞれのスケールの違いはとても微妙に聞こえますが、実はこの違いを理解し区別して演奏しないとちゃんとしたアドリブになりません。耳で感じる違いをギターの上に置き換えてイメージできるように、上記のダイアグラムをソルフェージュと一緒に憶えてください!