2012年1月15日日曜日

曲のキーについて学ぼう

普段何気なく使っているけどちゃんと意味が分かっていない音楽用語ってありますよね。そんな言葉の代表格「曲のキー(key)」について分かりやすく説明します。

キー(key)って何だろう?
みなさんご存知の通り、世の中にはたくさんの曲があります。それらの曲にはメロディやコード進行がほとんど必ず付いているのですが、よくカラオケなどで曲をそのまま歌おうとすると「このメロディ、高すぎて(低すぎて)歌えないよ...(悲)」という事態が起こります。なぜこのようなことが起こるのかというと曲のメロディの音域と自分が歌える音域が一致していないからなのです。(音域=一番低い音から一番高い音までの範囲のこと。)この場合、メロディ全体を低くしたり高くしたりして自分が歌える音域に合わせるとちゃんと歌えるようになります。実はこのとき、メロディの中心となる音を基準にしてメロディ全体を変化させています


メロディの中心になる音「ド」
ではメロディの中心になる音とは一体どんな音なのでしょうか?この答えを出すためにまずメロディとは何なのかについて考えてみましょう。普通メロディは「ドレミファソラシド」を使って表されます。たいていの明るい曲のメロディはこの「ドレミファソラシド」で歌うことができます。実はこの「ドレミファソラシド」の中に秘密が隠されているのです。

「ドレミファソラシド」は、見ての通り「ド」から始まって「ド」で終わっています。普段何気なく歌っている「ドレミファソラシド」なのですが、ここで一つ疑問が浮かんできませんか?つまり、 『なぜ「ド」から「ド」までなのだろう?』ということです。では試しに、「レミファソラシドレ」と歌ってみてください。どんな感じがしますか?「ミファソラシドレミ」はどうですか?「ファソラシドレミファ」「ソラシドレミファソ」「ラシドレミファソラ」「シドレミファソラシ」も同じように歌ってみてください。では最後に「ドレミファソラシド」を歌ってみてください。どんな感じがしたでしょうか?『やっぱり「ドレミファソラシド」が落ち着く!』と思った方がほとんどだと思います。実はこの感覚がとても大切なのです。つまり、「ド」は落ち着く=メロディの中心ということになるのです!

メロディの中心とキーの関係
「ド」がメロディの中心であるということは今の説明でお分かりいただけたと思います。しかし先ほど、自分の声の音域に合わせてメロディを上下に変化させて歌い易いようにする、ということをお話しました。ここで次の図をご覧ください。





これはいわゆる「ドレミファソラシド」を楽譜にしたものです。この中での中心の音は「ド」=「C」になります。さてここからが重要です!たとえば今、この「C」から始まる音階でできたメロディがあるとします。しかしこのメロディは低すぎて とても歌いづらいということにします。そんな場合、このメロディ全体を高くして自分の声の音域に合わせます。次の図をご覧ください。





図1での最初の音「C」を図2では「G」まで上げました。それに伴い、全体を一緒に上げています。これで作業は完了です。実はこの作業の中で行われていたことが、 「C」のキーを「G」のキーに上げる ということなのです。つまり、図1は「キーがC」の音階、図2は「キーがG」の音階ということです。では実際にコードを弾きながら確認してみましょう!






図3は図1の「C」から始まる音階に合わせたコード進行です。このコード進行を弾きながら「ドレミファソラシド」を歌ってみましょう。きちんと当てはまって聞こえますね!





一方、図4は図2の「G」から始まる音階に合わせたコード進行です。ではこのコード進行を弾きながら、今度は「G」から始めて「ドレミファソラシド」 と歌ってみてください。ちゃんとこのコード進行に当てはまったと思います!ここで分かることは、図3はキーが「C」のコード進行で、図4はキーが「G」のコード進行であるということです。

説明はここまでです。キーというものをお分かりになったでしょうか?キーについての考え方は曲を作る時などに注意しなければならないことなので、必ず理解しておきましょう!