2012年1月23日月曜日

「相対音感」と「移動ド」について

音感というと絶対音感という言葉を思いつく人が多いと思いますが、ポピュラー音楽で必要な音感は「相対音感」といいます。今回は相対音感を身につけるために有効な「移動ド」の考え方を分かりやすく説明します。誰でも簡単に実践できるのでぜひトライしてみてください!

「移動ド」って何?
まず最初に移動ドとは何なのかについて説明したいと思います。ここで仮にみなさんが「ドレミファソラシドを歌う」という状況になったとします。その時きっとみなさんはCという音(ギターで言うと5弦3フレットや3弦5フレットなど)から始まるドレミファソラシドを歌うでしょう。もちろんこれは正解で、Cから始まるドレミファソラシドのことをCメジャースケールと言い、キーはCメジャーということになります。

さて、ここからが本題です。
例えばカラオケでよくあるシチュエーションですが、元のキーが歌いづらいのでキーを変えて歌いたい、ということがありますね。例えば「Cメジャーのキーは歌いづらいからGメジャーで歌いたい。」ということになったときどうしたらよいのでしょうか?最初の音はGなので「ソ」になりますね。そうすると「ソラシドレミファソ」と歌えば良いのでしょうか?しかし実際の音では「ファ」が「ファのシャープ」になっています。ということは、「ソラシドレミファのシャープ、ソ」と歌うことになり、「ドレミ〜」を歌っている感覚にはなれません。しかも語呂が悪くてとても歌いづらい(苦笑)。

ここで「移動ド」の出番です!答えは簡単、「Gから始まるドレミファソラシド」を歌えばよいのです!つまり「移動ド」のドレミファソラシドとは、「ドレミファソラシド」という音の並びに聞こえるもの全てに当てはまるものなのです。言い換えれば全てのキーにドレミファソラシドがあるということです。では実際にそのサウンドを確かめてみましょう!

次の楽譜はCメジャースケールです。この音をギターやピアノなどで弾いてみてください。






次の楽譜はGメジャースケールです。同様にギターなどで弾いてサウンドを確認してみましょう。






それぞれのスケールは始まりの音こそ違いますが「ドレミファソラシド」に聞こえますね。このようにキーを変えても(移動しても)同じように「ドレミファソラシド」と考える方法を「移動ド」と言います!

「移動ド」で歌ってみよう!
ここでは実際に「移動ド」で歌う練習をしてみます。移動ドに慣れるために、一番の基本であるドレミファソラシド(メジャースケール)をCメジャーとGメジャーのキーで歌ってみましょう。

練習方法!
1:ギターなどでまずCメジャースケールを弾き、一緒に「ドレミファソラシド♪」と歌う。
2:次に同じくGメジャースケールを弾き、一緒に歌う。
3:慣れてきたら最初の「ド」の音だけを弾いて両方のメジャースケールを歌ってみよう。

歌でこの感覚に慣れておくとギターを弾いたときでも違和感なく弾けると思います。がんばって移動ドを自分のものにしてください!