2012年1月18日水曜日

PatMetheyLabo:メセニーインポジションとメセニーストレッチ

パットメセニーならではの左手テクニックを紹介します。パットのフレーズにも大きく関係しているテクニックをぜひ学んでください!

メセニーインポジションについて
まずインポジションという言葉についてですが、ギターを弾く際の左手の基本的なフォームのことです。指を隣り合ったフレットに順番に配置していきます。このとき親指はネック裏のだいたい人差指と中指の真ん中くらいにあるのが普通ですが、「メセニーインポジション」の場合は薬指の裏にもっていきます。このフォームが演奏にどのように影響するのでしょうか?


メセニーストレッチについて
ストレッチというと、よく体操などにある体を伸ばす運動のことですよね。ギター奏法の中では、より広い幅のフレットを押さえるために左手の指と指の間を広げるという意味で使われます。ただ、これから説明する「メセニーストレッチ」はパット自身のギターサウンド同様かなり独特。それだけに普通では思い付かないようなアイディアを生み出す可能性が大!試して損はないのでぜひチャレンジしてみてください!

メセニーインポジションからメセニーストレッチへの流れ
メセニーインポジションの形から指を動かせばメセニーストレッチになります。動きのディテールを以下の写真で説明していきますので一緒にトライしてみてください!


1 : まず最初にメセニーインポジションの形を作ります。親指を薬指と同じフレットのところで指板の表面に置き、しっかりネックを握ることが重要なポイントです。パットの左手は演奏中ほとんどずっとこのフォームを保っています。


2: ここからメセニーストレッチへ移行していきます。人差指だけを残して、中指・薬指・小指を弦から離します。このとき意識的に大きく弦から遠ざけます。


3: 小指に意識を集中して10フレットを思い切り良く押さえにいきます。親指を7フレットの場所から動かさずに人差指を指板から離し、中指・薬指と一緒に小指が飛んだ方向に動かします。一般的なストレッチと違うのは、指の間を広げる必要は全く無いのに大きな動きができるという点です!この写真では小指が8フレットから10フレットまでの2フレット分動くことができました!


4: そして更にすごいのは、まだまだ遠くまで押さえることができるということです!写真は12フレットまで押さえたところです。8フレットから12フレットまでの4フレット分を動けるなんて普通のストレッチでは考えられないですよね。これぞ「メセニーストレッチ」の真骨頂!





アイディア次第で新しいフレーズが生まれる可能性がある !
実際メセニーのフレーズを研究してみると、このメセニーストレッチがあったから生まれたのだろうと思えるフレーズがたくさんあります。演奏時のフォームやシステムによって、生まれるフレーズや弾けるフレーズが変わってくるということなのですね。新しいことに挑戦するチャレンジ精神を大切にみなさんもぜひトライしてください!