2012年1月11日水曜日

Pat MethenyLabo:「James」アドリブ研究その2

Jamesのオリジナルアルバムバージョンからのアドリブソロコピー、その2です。



TAB譜はこちら!

<フレーズの説明>
・再生時間7秒
前のフレーズの終了時点で、人差し指で押さえていた1弦7フレットのLaを薬指に持ち替えます。これは1弦を使ってフレーズを弾き続けるためです。同じ弦を使うことで音のバラつきがなくなり、音質の統一性が取れるようになります。1弦5フレットのSoは人差し指になり、次に小指で1弦10フレットへジャンプ。Pat in-positionは小指を使ったslideやhammeringを弾きやすいフォームなので、このジャンプは練習すればできるようになるテクニックです。この時点で3弦ルートポジションへ移動完了。2弦8フレットのAbはキーの中でb5度の音。ブルージーな雰囲気を一瞬醸し出すことで、ダイアトニックなフレーズの中にスパイスを効かせています。

・再生時間10秒
ここからは3弦7フレットのDoを中心にして組み立てられているフレーズです。3弦9フレットのRe、3弦11フレットのMi、2弦10フレットのSoへの移動の後に必ず3弦7フレットのDoに戻っています。Patはポジションとルート音を強く意識しながらフレーズを組み立てていることが分かります。

・再生時間13秒
1弦7フレットのLaから1弦5フレットのSoへslide-down。次の1弦ルートポジションへの移動のために、Soの音はすぐに切ります。3弦11フレットのMiへ薬指でslide-upし、中指で1弦10フレットのDoを弾きます。このMiからDoへ上がるフレーズは6度intervalになっていて、ロック的な響きをもつこの後のフレーズにつながっていきます。次にすぐに3弦11フレットの音に戻り、そのまま9フレットへslide-down。3弦7フレットのDoを人差し指で弾き、3弦ルートポジションに戻ります。

・再生時間14秒
3弦7フレットのDoから4弦9フレットのLa、4弦7フレットのSo、5弦9フレットのMi、3弦7フレットのRe、6弦10フレットのDoと落ちていく流れは、Dメジャーペンタトニックスケールを使っています。

<Technical Advice>
slideやhammeringを使って表現力豊かに歌わせましょう!Patのメロディやアドリブソロラインはとても生き生きとした「歌」に聴こえます。その秘密の一つがslideやhammeringを使ったニュアンスです。これらのテクニックを使わずに音を出すタイミングだけで歌わせることも可能ですが、ボーカル的な「しゃくり」や「グリッサンド」の表現がギターという楽器の枠を超えたニュアンスを生み出してくれるのです。要所要所でこのテクニックを細かく使い、ギターを歌わせて弾くことを目指してください!